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胎児の自己防衛-つわり-

妊娠すると思いがけない身体の変化にびっくりの連続です。 そりゃそうですよね。お腹の中に生き物を抱えているのですから。妊娠後すぐに、そのお腹の中の生き物にコントロールされる日々が始まります。「つわり」です。「つわり」と一口に言ってもいろいろなものがあります。 未経験の方はテレビドラマなんかで「うっ」とヒロインがやっているのを思い浮かべますよね。 あの「吐きづわり」の他にも、もう眠くて眠くて仕方ない「眠りづわり」、常に口に何か入れていないと気持ち悪くなる「食べづわり」などなど。これって個人差が大きいんです。重症の人は、水も受け付けなくて脱水症状で救急車で運ばれることもあるようです。妊婦っても命がけです

ちなみに、研究員Aのつわりは「食べづわり」と「眠りづわり」がメインでした。吐きこそしませんでしたが、食べたいものもほとんどなくなってしまいました。大好きだったコーヒーや紅茶もダメ。ある時期はイチゴばかりを食べていたのでした。食べることが趣味の研究員Aにとってはそれはそれは辛い日々でありました。

そのつわりですが、どうやらお腹の中の赤ちゃんが自分を守るための作用のようだという最近の研究報告があります。胎児もなかなかやるもんです。

妊婦の約60パーセントが妊娠後の2,3ヶ月間に吐き気や食べ物への嫌悪感を覚えます。人間が食べる食べ物のほとんど、とりわけ味が濃い野菜や苦い野菜は、天然の殺虫剤を含んでいます。概して人間には害はないのですが、人間になりかけの「胎児」には影響があるかもしれないとのことです。

 生物学者のマージー・プロフェットは、1995年の著書で、妊娠3週から4〜5ヶ月まで続くつわりの時期は、胎児の手足、内臓、神経の形成期と重なると指摘しています。さらに、妊婦が吐き気を覚える食べ物は、キャベツやニンニク、バジルなど胎児の発育を妨げる可能性が高い食品であることがわかりました。

  コーネル大学の生物学者ポール・シャーマンとサミュエル・フラクスマンは1999年春、8万人の妊婦を対象に行った56の研究を本にまとめました。プロフェットの指摘通り、妊娠中に特定の食品を受け付けなくなったグループの方、つまりつわりのあった妊婦のグループの方が妊娠前と同じ食生活を続けたグループよりも流産の率が低かったということです。すごい話ですね。

とはいえ、妊婦が避けるべき食品を特定するには、まだ研究データが不足しているそう。とりあえずは、身体の要求に従い、食べたくないものは食べない方が無難でしょうとのことです。

 ひょっとすると、「眠りづわり」も「無理するな」という胎児からのサインなのかもしれません。恐るべし胎児。この頃って体長数cmかそこらなんですよ。

 妊婦が「つらい〜ねむい〜」と言いながら、家事も放り投げて「食っちゃ寝」しているのって普通に見たらただのナマケモノ。でも、世のダンナ様方、優しくしてあげてね。なんといっても赤ちゃんが自分の身を守るためにしていることらしいので。

参考 新・0歳からの教育 ニューズウィーク日本版

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