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内田麻理香プロフィール
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科学は楽しい

 「科学なんて知ってどうするの」と聞かれたら、どう答えたらよいだろう? 私自身が「科学と社会の架け橋」になるべく四苦八苦しているだけに、回答に困る。

 考えれば考えるほど、シンプルでひねりがない答えに辿り着くようになった。それは「科学は楽しい」ということ。これで考えた末か、呆れられそうだ。しかし、この「楽しい」は原始的な欲求と結びついている気がする。

 幼い子らを見ていると「人は生まれながらの科学者だ」とつくづく思う。正確に言えば文理の区別がない「追究者」だ。子どもの「わからないことを知りたい」という欲求には驚かせられる。遊びの原点はこの欲求から来ていると思う。

 その「遊び」を大人まで続けているのが、科学者であろう。「できるものなら自分の手で確かめたい、作りたい」という人たちだ。目的を達成したときの喜びだけでなく、そこに至る道中も堪能しているようだ。

 この「楽しさ」を享受できるのは当事者だけではない。結果としての科学だけでなく、過程の物語・関わった人々の姿…あらゆる側面で、傍観者の我々も刺激・高揚・満足を共有することができる。少なくとも、その一人である私は、そのお裾分けの恩恵を受けている。

 「役に立つから」という側面で科学技術の意義を説くことも大事だ。一方で、直接は何かの役に立たないかもしれないが、「世界を面白い角度で見るひとつの道具」として科学を見るのも悪くない、と最近は感じている。

平成21年6月30日(火)掲載

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